2000年台本の構成


オーベルアマガウ受難劇について

ルーテル学院大学 徳善義和教授

2000年AVACO海外研修のために用意したもの

1999年12月1日台本(AVACO提供)による


構成

第11幕復活を除いて、序幕から第10幕まで、各幕はまず、予表/予型としての旧約からの場面を舞台中央奥の舞台で、活人画によって示し、独唱や合唱がこれに伴います。その後で、舞台前面でイエスの受難の場面が演じられるのです。4福音書によってイエスの受難についてはかなりよく知られていると思いますが、活人画で示される旧約(一部続編)からの場面については、予め該当聖書箇所を読んでおくと、全体の流れをとらえるのに役立つでしょう。


序幕

パラダイスで失われたいのちへの道を、新しいアダム、イエスが開く

旧約から

園からの追放(創世記第3章23節)


第1幕

イエスの、エルサレム入城

エルサレム入城、宮清め、祭司長たちの企みと民衆の歓喜


第2幕

ベタニアのイエス

続編から

トビア、母と分かれる(トビト記第5章5節〜22節)

旧約から

花嫁の嘆き(雅歌3:1以下、6:1以下)
ペトロのキリスト告白、受難予告、塗油、母マリアとの別れ


第3幕

エルサレムへ

旧約から シナイ山から神の律法を持ち帰ったモーセは、民衆を金の子牛の礼拝から引き離し、主の真実に引き戻す(出エジプト記第32章)
群衆の歓喜と祭司長たちの企み、ユダの心、ニコデモの反対


第4幕

晩餐

旧約から 出エジプトの際の過ぎ越しの食事(出エジプト記第12章)
イエスと弟子たち、洗足、晩餐、ユダの退場


第5幕

オリブ山

旧約から ギブオンの大石におけるアマサの死(サムエル記下第20章8節〜10節)
ユダとの会話
旧約から 燃える柴の前のモーセ(出エジプト記第3章)
イエスと弟子たち、イエスの逮捕


第6幕

アンナスの前で

旧約から 獅子の洞窟に投げ込まれたダニエル(ダニエル書第6章)
旧約から ヨブの悲惨
アンナスの前のイエス、ペトロの否認と後悔


第7幕

カイアファの尋問、ユダの絶望

旧約から アベルを殺したカインは神の憐れみを疑う
カイアファの前で、ユダの後悔と絶望


第8幕

イエスの裁判

旧約から モーセはファラオに追い払われる(出エジプト記第5章)
ピラトの前で、ヘロデの前で、再びピラトの尋問、あざけりとむち打ち


第9幕

ピラト、イエスに死刑の判決を下す

旧約から ヨセフはエジプトを支配する(出エジプト記第41章)
民衆の騒ぎ、アンナスの扇動、「十字架につけよ」、ピラトの判決


第10幕

十字架

旧約から イサクはモリヤの山に薪を担っていく(創世記第22章)
旧約から 青銅の蛇を見上げて民は救われた(民数記第21章4節〜)
十字架の道行き、十字架、その下のマリアとヨハネ、葬り


第11幕

復活

復活のイエスとの出会い

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